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今回の制作
考えてみればB1サイズでもよかったんだね。
一人当たりの展示スペースは90cmなので。
今頃気付いた( ̄▽ ̄;
今回は手描きの墨絵でははじめての大作とあって、いろいろと予期せぬことがおこり、難儀した。
第一に「小品の描き方そのままでは描けない」ということ。
なんだかのっぺりしてしまい、迫力も出ないし存在感が薄いのだ。
やはり絵画の方向に多少は考えを持っていかないと、このサイズに耐えられないのだ。
デジタル中心に描いていると、小さかろうが大きかろうが、伸ばして印刷するだけで、色面は同じ。迫力は大きさと印刷のあがり具合で出てくる。それだけのしっかりした色つけをしている。
ところが手描きになると、それも私の最近やっている、墨線の淡いタッチのほんわか系にあっさり彩色だと、全面にそれなりの迫力を持たせるには弱い。
小品はむしろあっさりした方がいいので、今まではずっとそれで描き、それもだんだん、よりあっさりする方向に行っていた。
それが、ちょっと合わない。
結局、顔彩を溶くのに膠液をしっかり使って、塗っては乾かし塗っては乾かしで、色味を調節していった。一度色を乗せたくらいでは、浅くてつまらないのだ。
色を乗せていくと、どろどろになってきて、これは大失敗だなー、描き直しかあ・・・とがっくりしていたが、気を取り直して塗り進めた。
どぎつくなってしまった部分に、胡粉をまぜた明るい色をすうっと掃いていくと、あら不思議、透明感が出てきた。
水彩絵の具では考えられない変化だ。
結果、どぎつくなったりどろどろになっていた部分が軽く透明感のある色彩になり、描き直しはなしにできた。
失敗はしてみるものである。
絵自体としては、あまりにも課題の多い出来と言わざるを得ない。
というのは、今回「3丁目の夕日」的なものなんだけど、そのイメージの追求が中途半端だ。
もっとレトロ感を強調したほうがよかったし、構図がなにしろ失敗している。・・家がなあ・・・・
構図や描き込むものの選択に関しては、もう基本的な問題なので、このへんがこれからの課題なのである。
しかし和紙はむずかしい。
紙自体のにじみ感を出したくても、その時だけ急にドーサなしになるわけじゃないし。
もともとこの紙はドーサ引きなので、にじみ表現には向かないのだ。
考えてみれば、紙の選択も大作向きじゃなかったんだな。大作にはもっと厚くてしっかりした紙が必要だったかもしれない。いつも使っている薄い紙を使ってしまった。今までで一番、発色も良く丈夫で使いやすかったから。
最初に、にじみを生かせるドーサ無しの厚めの紙でにじみ表現部分を描いてから、自分でドーサを引き、続きを描く、という風にしなければいけないわけだけど、絵画ではないので、そこまでは・・・・とも思ってしまうのだ。
こんな表現をと発注されて、いちいち途中でドーサを引いているヒマなどない仕事である。
しかも、裏打ちが必要になる場合もあるので、そこでまた時間がかかる。
墨絵をイラストレーションの仕事で使うのは、そういう、なかなかこの仕事のやり方とあわないところをなんとか許容範囲で合わせつつやるしかないということだ。
さてさて、とにかく前に進もう。
今日は1件納品がある。これも墨絵。今年最後の年賀状仕事だ。
いまごろ納期なのは、WEB上で使う物だから。
もう、春夏にやった年賀状ムックが届き始めている。
今年が2ヶ月足らずで終わってしまうなんて、ちょっと前まで思ってなかった。
ま、焦ってもしょうがない、いつもと同じようにぼちぼち生きるだけだ。












